札幌で雪かきがつらい人へ|市の除雪体制と除雪がラクな賃貸の探し方
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札幌市は全国でも有数の豪雪地帯として知られ、毎年のように住宅周りの雪かきや交通機関の遅延、通勤・通学時の道路状況の悪化など、生活にさまざまな影響が生じます。冬の暮らしを少しでも快適にするためには、日常の雪対策に加え、雪かきの負担を減らせる賃貸物件選びも重要です。
本記事では、札幌市民が知っておきたい雪かきを軽減するためのポイント、雪に強い賃貸物件の探し方、そして冬の安心につながる札幌市の除雪体制についてわかりやすく解説します。
札幌は世界トップクラスの豪雪都市?!
札幌市の年間降雪量は年によって変動がありますが、平均するとおおよそ400cm前後。令和5年度は459cmに達し、これはロシアの豪雪地帯の約1.5倍ともいわれています。つまり、札幌は世界でもトップクラスの“豪雪都市”といっても過言ではありません。
さらに札幌に降る雪は、寒冷で乾燥した気候の影響で 水分が少なくサラサラしていることが特徴です。降雪時に傘を使わなくても済むというメリットがある一方、雪が踏み固められると硬い氷のようになり、道路や歩道が滑りやすい「アイスバーン」になります。この状態では転倒事故が増え、冬の生活における大きなリスクとなります。
札幌市の除雪体制
札幌市は今年度(令和7年度)、雪対策に285億円の予算を計上すると発表しました。これは過去最大規模で、除雪車の維持管理費や人件費の高騰が主な要因とされています。
このように膨大な予算を投入していることからもわかるように、札幌市の冬の暮らしを支える「除雪・排雪」は非常に重要な行政サービスです。
ここでは、札幌市が現在実施している雪対策を「除雪」と「排雪」に分けてわかりやすく解説します。
除雪
札幌市では、まとまった降雪があった場合、道路の雪を効率的に除去するための作業が行われます。主な作業は、道路に積もった雪をショベルカーで道路脇に寄せる「新雪除雪」です。新雪除雪は降雪直後の雪を素早く処理する作業で、市民の通行や交通機関の安全を確保するうえで欠かせません。
その他にも、凸凹になった路面を削って平らにする「路面整正」や、道路脇の雪をロータリー除雪機で雪山に積み上げて車道を広げる「拡幅除雪」といった作業があります。これらの作業により、冬期間の道路の安全性と通行の快適さが保たれます。
除雪作業は主に夜間、22時頃から朝方の通勤・通学時間まで行われます。限られた人員で効率よく作業を進めるため、特に降雪直後は「新雪除雪」が中心となることが多く、市では時間とのたたかいとして除雪作業に取り組んでいます。
排雪
道路脇に雪を寄せるスペースがなくなった場合には、札幌市では「排雪」作業が行われます。排雪は、道路脇の雪をロータリー除雪機でくみ上げ、ダンプトラックに積んで運搬する方法です。この雪は、札幌市内各所に設置された雪堆積場や融雪施設へ運ばれます。
また排雪にかかる費用は、札幌市と地域住民(町内会など)が共同で負担する「パートナーシップ排雪制度」により賄われています。この制度により、冬期間でも快適で安全な道路環境が維持されています。
流雪溝
流雪溝(りゅうせつこう)は、雪をその場で溶かす融雪溝(ゆうせつこう)とは異なり、雪を水とともに流して専用の施設へ送る仕組みです。道路下に設置された溝に下水処理水や河川水を流し、道路上に設置された投雪口(とうせつこう)から住民が雪を投入すると、雪が水流に乗って各所の流雪溝施設へ運ばれます。
流雪溝の投雪口が設置されている地域であれば、基本的にどなたでも利用できます。地域住民が自宅前や歩道の雪を効率よく処理できるため、冬期間の生活環境改善に大きく役立っています。
凍結路面対策
ロードヒーティング
ロードヒーティングは、路面を温めることで凍結を防ぐ設備です。札幌市内では、特に坂道など凍結による事故リスクが高い場所を中心に設置されています。しかし、近年は新規の設置数は増えていません。
ロードヒーティングは道路だけでなく、集合住宅や商業施設の駐車場に導入されるケースも多く、冬期間の安全確保に役立っています。一方で、一定の天候条件では十分に機能しない場合があるというデメリットもあります。
凍結防止剤の散布
散布車による凍結防止剤の散布は、冬期間の道路安全を守るための重要な取り組みです。道路に凍結防止剤をまくことで路面の凍結を抑え、スリップ事故の発生を防止します。凍結防止剤の効果はおよそ6時間続くため、冬の期間中は基本的に毎日散布作業が行われます。
特に、ロードヒーティングが設置されていない道路では路面凍結のリスクが高いため、優先的に凍結防止剤が散布されます。これにより、車両だけでなく歩行者の安全も確保されています。
砂箱
砂箱は、袋入りのすべり止め剤を収納している箱で、冬季になると札幌市内の歩道や交差点付近など、さまざまな場所に設置されます。設置地域であれば、誰でも自由に利用できる仕組みです。
歩行者は、箱に備えられたすべり止め剤の袋を取り、歩道や横断歩道に撒くことで、路面凍結による転倒事故を防止できます。市民自らが安全を確保できる冬道対策として、多くの地域で活用されています。
賃貸物件の探し方
札幌市内の賃貸物件では多くはありませんが、融雪槽(ゆうせつそう)を完備した賃貸物件は、雪かきがスムーズにできるため非常に便利です。また、車を利用する方にとっては、駐車場にロードヒーティングが設置されている物件を選ぶことで、朝の雪かき時間を大幅に短縮できます。
さらに、幹線道路が近いエリアは除雪が優先的に行われるため、通勤や買い物の利便性が高いというメリットがあります。冬の生活負担を減らすためには、こうした設備や立地条件も賃貸選びのポイントになります。
賃貸物件の雪かきは誰がやるべきなのか?
賃貸物件では、駐車場や共用部に積もった雪を誰が除雪するのかという点を契約前に必ず確認しておく必要があります。賃貸借契約書に「共用部の除雪はオーナー(大家)または管理会社が行う」と明記されていない限り、基本的には入居者が雪かきを行うのが原則です。
中には「共益費や管理費を払っているのだから管理会社が除雪すべき」と考える人もいます。しかし、共益費・管理費は建物の共用部を維持管理するための費用であり、除雪作業は通常その対象外となっています。
ただし、入居者が雪かきをして共用部に雪山ができた場合、その雪山を排雪するための業者手配や費用はオーナーまたは管理会社が負担するのが一般的です。入居者と管理側でトラブルにならないためにも、契約書の確認が重要です。
まとめ
- 札幌市は世界有数の豪雪地帯。
- 札幌市の除雪・排雪システムは世界トップクラス!
- 除雪を軽減する設備がある物件探し、除雪に関して事前に契約書を確認しておくのがおすすめ。